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●FSC認証の家を作られていますね。
家を建てる木材の合計量のうち、70%以上をFSC認証を受けた山から切り出した木を使っています。70%以上ないとFSC認証の家とは言えません。一部にしか使っていなければ「FSC認証材を(一部に)使った家」ですね。
断熱材には秋田杉の樹皮からできた製品(※1)を使っています。木のフルコースというやつの一貫で、皮までも使ってしまえと。
接着剤や木工用ボンドなども、ホルムアルデヒトを使用していないものです。今は建築基準法が改定されてそうなったけれど、ぼくは昔からこういうことは普通にやっていました。素材を生産する山側が、環境ということに配慮している、それがFSCっていう制度で保証されてる。その素材を加工する過程でも、たくさんのプロが配慮しています。環境に配慮された木材を使ってても、建てる時に塗料とか配慮されてなかったらシックハウスになってしまう。だから、環境に配慮した木を使っているからいいでしょうじゃなくて、それを使った上で安心できる家を作っているんです。

建築途中の家の柱に見えるFSCの刻印
下のナンバーは、この材木がどこの森から来たかを証明している
右上は杉の皮の耐熱材フォレストボード

接着剤・溶剤にも気を使う

●建築家・横濱金平さんの目指す家とはどんなものでしょうか。
僕がいま一番重要視しているのが安心して住める家です。内装がきれいに終わってしまったらそれは表に出てこないから見えないけれども、そういう見えない部分にぼくはいまものすごくこだわっています。
なぜなら、神戸の地震というものをぼくは経験しているから。
木造住宅がどういう壊れ方をするか、みんなの目の前で(編者注※京都大学公開実験)ずーっと壊す実験をしました。壊して力をかけて戻して、斜めの具材をどういう入れ方をしたらいいかとか、どういう厚みで入れたらいいかとか、何回も何回もそういうことを繰り返しながら、ようやっとこの建て方だったら安心だよね、ってわかったんです。
それと、今ぼくがやっているのはクサビ工法です。実際に地震が来た時は、激しく揺れるから当然建物は変型して歪みますね。今の家の作り方だといったん歪んだらもう元には戻らないのですが、クサビ工法だとクサビを抜いて新しいクサビを作り直して打ち込むと、歪みがピッと元に戻るんです。一回歪んでも元に戻すことができるから、長い使い方ができます。
あとは、断面欠損が少ない状態で家を建てていますから、安心です。普通は、横の柱を差し込む時に、縦に支えてる柱に穴をあけて柱を横に通すわけです。だから地震の時そこが弱いからそこからボキッて折れる。そういうことのないように、でこぼこの少ない組み方をしています。
あと、どんなにエコに配慮してても、美しくなければやっぱりいやでしょう。環境のことを考えているから美しくなくてもそれでいいよね、というのはぼくは正直嫌いなんです。ぼくのコンセプトの中には「美しい」って言葉が前提としてあるんです。

注文者の方にも、組み立ててるところからずっと見てもらっています。全部ストリップで見せてたら嘘がつけないでしょう。嘘がつけない建て方をやってるわけです。
赤ちゃんもね、グーグー寝てますよ。こないだお母さんと見に来た時に、お母さんが赤ちゃんが眠っていることに驚いていました。建築現場によくある刺激臭やイヤな感覚がしないんでしょうね。環境に配慮された木材を使ってても、建てる時に塗料とか配慮されてなかったらシックハウスになってしまう。だから、環境に配慮した木を使っているからいいでしょうじゃなくて、それを使った上で安心できる家を作っているんです。

ぼくはここに辿り着くまで何回も失敗しています。
途中で止めるから失敗なんであって、成功するまでやり続ければ失敗は存在しない。成功しかない。ぼくはそういう風に決めたから、絶対に失敗ってことはないですね。自分がいったん決めたら一つのくくりまで形にしてみること。形にしたらそれがどうだったのか、自分の考えた通り表現できたのかできなかったのか、技術的に拙かったのか、間違った技術を使っていたのかどうかわかる。何回も繰り替えして自分の思ったものをつくり上げているから、自分が作ってきたものは同じヒノキでも全部表情が違います。ヒノキに包まれて、子ども達が情緒的にも安心して育つことのできる家を作りたいですね。
※1
フォレストボード(杉の皮からできた断熱材)
http://mokunet.or.jp/0201_00.html
シックハウスについて知っておこう(国土交通省住宅局)
http://www.sumai-info.jp/sick/sickpamph/index.htm
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